気になるニュース:「はこだてトリエンナーレ 南北海道を旅する芸術祭」が日本鉄道賞の特別賞を受賞

気になるニュース:「はこだてトリエンナーレ 南北海道を旅する芸術祭」が日本鉄道賞の特別賞を受賞

最近、芸術祭が色々な意味で取り上げられていますが、道南の小規模な芸術祭が受賞するとは、嬉しいです。でもなぜ「日本鉄道賞」なのか調べてみました。

日本鉄道賞

国土交通省のホームページによると

日本鉄道賞は、「鉄道の日(10月14日)」に鉄道に関する優れた取組に対して行われる表彰です。大賞が1件、特別賞が3件です。

http://www.mlit.go.jp/report/press/content/001311015.pdf

ちなみに、(明治5年)10月14日新橋~横浜間に日本で最初の鉄道が開通したことを受け、毎年10月14日を「鉄道の日」と定めましたそうです。

受賞理由は、道南いさりび鉄道を軸に沿線でアートを展開したことのようです。

函館・みなみ北海道に、ゆかりのある人たちが作る約3年に一度のアートの祭典 として、この地域で暮らすこと・旅することを見つめるというテーマで「はこだてトリエンナーレ」が開催されてきました。2019年のトリエンナーレでは、沿線の作品を巡ることで、美術と触れながら「みなみ北海道」の風景や人との出会いを創出しました。 「はこだてトリエンナーレ」は、地域の自然や人、モノにアートという新しい価値を加えて、地域の未来への発展の可能性を示しました。ここに「旅とアート の融合による地域の未来創造」特別賞を授与します。

今回の受賞は「道南いさりび鉄道」「旅する芸術祭実行委員会」「hakodate+」の3者での連名受賞。同実行委員会は「同賞は、クリエーティブな取り組みについては『鉄道の魅力(楽しさや面白さなどを含む)を強く発揮している取り組み』『地域の活性化に大きく貢献している取り組み』の視点をもとに選考されている。アーティストと地域の人々が道南いさりび鉄道と協力して作ってきた『作品(アート)を巡る旅の中で列車に乗り、街や人と出会う』この芸術祭の取り組みの本質を鉄道の視点からも評価いただきとてもうれしく思う」とコメントを発表している

(函館経済新聞)

 

道南いさりび鉄道

新幹線が整備されると、それまであった在来線はJRの手を離れ、廃線するか、沿線の自治体が出資する第三セクター鉄道として運営されます。

2016年に北海道新幹線が新函館北斗駅まで開業しましたが、並行在来線である江差線は廃止され、五稜郭駅~木古内駅間が第3セクター鉄道「道南いさりび鉄道」として運行しています。

また、青函トンネルでは規格の違うJR貨物と新幹線が運行するという事情もあり、JR貨物のために在来線の一部を残さざるをえなかったようです。

芸術祭には、鉄道会社も企画段階から参加し、車内や駅舎でも展示など全面的に協力したそうです。

受賞についてのプレスリリース

道南いさりび鉄道

はこだてトリエンナーレ

芸術祭は、2009年に函館開港150周年を記念し開催した「アートフェス ハコトリ」を受け継ぎ、(3年おき?)実施されてきました。

2019年 開催概要

開催期間:  2019年6月28日(金)から7月21日(日)まで
会場:    函館市内、北斗市内、木古内町内 十数箇所
出展作家:  道内外から約30名
小テーマ:  夏の色 (道南の四季の色のうち、夏色)

https://shinhakodate.com/2019/

感想

北海道の鉄道は、札幌圏を除いて経営が非常に厳しい状況です。

第3セクター鉄道は、さらに厳しいのではないでしょうか。しかし、なんとか残すことのできた資産です。

鉄道を利用するのはもちろんですが、観光やまちづくりに生かす、沿線の住民に愛着をもってもらうなど、地域にとって欠かせない鉄道になってもらいたいとも思います。

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