札幌の市街化調整区域の活用ルールが変わりました。
以前、市街化調整区域に住宅をたてる記事をかきましたが
昨年12月に札幌市の市街化調整区域の活用ルールが、12年ぶりに改正されました。
この方針に基づいて、具体的な基準が今後定められるそうです。
※アンダーラインは、私の推測です。
改正された背景
12年ぶりなので、社会状況の変化が大きいのでしょう。
個別にみていきましょう。
・農業が衰退した
農地の多くは市街化調整区域にありますが、後継者がいなくて従事者も耕作面積も減少。耕作放棄地も発生していて、問題になっています。
農業振興のため、6次産業化を進めていますが、例えば観光農園、農家レストラン、農家物販店などができるようになってくのかもしれません。
※6次産業=1次(生産)+2次(加工)+3次(販売)を農家がすることで、付加価値を高めて、所得を増やす政策
・流通物流システムの変化
amazonやコンビニに見られるように、多くの種類(多品種)のものをすこしづつ(小口)高頻度で運ぶシステムが主流になり、倉庫などの物流施設が巨大化、高機能化しています。
札幌では、あらたに物流施設を建設する土地の確保が難しく、札幌市外に流出するケースが増えています。
市街化調整区域では、3路線の幹線道路で物流施設の立地が認められていますが、今後は立地可能な路線が増えていくでしょう。
・札幌の魅力を向上させる
市街化調整区域には、観光や文化、スポーツの拠点となっている場所があります。これらの拠点を時代のニーズにあった形で、魅力向上を図ります。
①モエレ沼公園
イサムノグチが設計した上質なデザインの公園で、多くの観光客や市民が訪れます。
モエレ沼公園は、札幌市の市街地を公園や緑地の帯で包み込もうという「環状グリーンベルト構想」における拠点公園として計画された札幌市の総合公園です。1982(昭和57)年に着工し、2005(平成17)年に グランドオープンしました。基本設計は世界的に著名な彫刻家イサム・ノグチが手がけ、「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトのもとに造成が進められました。
公園周辺は、調整区域のため資材置き場などが点在し景観を阻害、公共交通機関もバスしかなくバス待ち環境も良くなかった。
このため、来訪者のためのバス待ち施設、飲食店、物販店の立地を緩和、また建築ルールや緑化整備により景観の確保していく
②札幌ドーム
日本ハムファイターズの移転でダメージを受けた札幌ドームです。サッカーワールドカップ日韓大会のスタジアムとして整備されました。
札幌ドーム
野球やサッカー観戦だけではなく、ボールパークなど相乗的に魅力を高める施設が立地できるようになるでしょう。例えば、ホテル、商業施設、アミューズメントなどです。
札幌市は、ナショナルトレーニングセンター(冬季スポーツ)の誘致活動をしています。
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