Uberが日本で営業できないのは、タクシーの規制緩和が失敗したせい?

2年前にオーストラリアに行ったとき、LCC用の不便なアバロン空港では、Uberの車がいっぱいでした。安いし便利だよなーと思いました。
私は、そんな事情も知らなかったので、早起きして早朝のバスで空港に行きました。
日本では、Uberが認めてられておらず、2015年福岡で社会実験を行う計画がありましたが、直前に国から、ストップがかけられました。
調べてみると、過去からの色々な事情がありそうです。
タクシーの規制緩和とは
小泉政権下で進められた規制緩和の一環で2002年にタクシーの規制緩和(道路運送法の改正)が行われました。
(一財)東京ハイヤータクシー協会のHPから
- 認可制から → 事前届出制
- 最低保持台数の緩和/60台 → 10台に
- 営業所および車庫/所有から → リースに
- 導入車両/新車から → 中古車で可に
- 参入条件が大幅に緩和された結果極めて簡便に参入が可能となり、一台あたりの負担コストが激減し、誰でも安直に参入できる事業となった結果、短期間にタクシー車両は6,087台と大幅な増加となりました。
その結果、(同協会HPから)
規制緩和実施後、新規参入が容易になりタクシー台数が増加したため、1台当たりの売上が減少、それに伴い乗務員の賃金も減少したため少しでも収入を増やそうとする無理な運転を行うことにより、事故の件数が増加する結果となっております。
その後、業界の盛り返しもあり、行き過ぎた規制緩和だとの声が高まりました。
NHKでも、「規制緩和以降の(ドライバーの)平均年収は270万円」と報道されました。
規制緩和の見直し
このような声を受け2009年に、再規制されることになります。
タクシー活性化法が制定され、(競争が激しい)特定地域では、
新規の参入や増車が原則として認められなくなりました。
以上のようなことを「タクシー規制緩和の失敗」というようです。
Uberが認められない理由
表向きの見解は、
・白タクの疑い
・安全性(ドライーバーの免許、車両整備、保険)
です。
uberが、タクシーよりも安くて便利なため、タクシー利用者の多くがUberにいってしまうのが、
本当の理由です。
まとめ
Uberのサービスは、すでに東京で行われています。ただし既存のタクシーの配車に使われているだけです。
車の優れているのは、好きな時に(随時性)、ドアツードア(ほとんど歩かない)で目的地に行けることです。
車を持たない人や運転しない人にとっても、ライドシェアで車や自転車などが使えれば、便利ですよね。
例えば、自宅からシェア自転車で駅まで行って、電車を利用し、
Uberで目的までいくというような色々なバリエーションが考えられます。
トータルで使えるようになれば、「Maas」です。
新たな交通として位置付ければ、新たな需要生まれるわけで、
法律や制度を整備してほしいなと思います。
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