車から歩行者中心の道路空間への流れが止まらない
道路法改定案が閣議決定。その中で、「 地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築 」を大変注目しています。
概要
国土交通省によれば、
地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築 賑わいのある道路空間を構築するための道路を歩行者利便増進道路として指定し、当 該道路では、歩行者が安心・快適に通行・滞留できる空間の構築を可能とすること、無 電柱化に対する国と地方公共団体による無利子貸付けを可能とすること等を規定
国土交通省
また、共同通信の配信記事では、もう少し具体的で
政府は4日の閣議で、道路を歩行者優先にして飲食店のテラス席などを設置しやすくする道路法改正案を決定した。人口減少や高齢化を見据え、都道府県や市区町村が指定する駅前などで車道を歩道や広場に転換する取り組みを後押しし、にぎわいのある街づくりを進める。
歩道での商業活動は通行の妨げになるため、現在は自治体が特例で許可する場合を除き認められない。法改正により、自治体が自ら管理する道路を「歩行者利便増進道路」に指定すれば、車の通行を規制して柔軟に利用できるようにする。
自治体が利便増進道路の活用策を公募できる仕組みも創設する。
共同通信
サンフランシスコでは
サンフランシスコの中心街にあるマーケットストリートでは、1月29日から自家用車の乗り入れが禁止され、徒歩、自転車、バス、路面電車しか通行できない「トランジットモール」化されました。
https://edition.cnn.com/travel/article/market-street-san-francisco-car-free-now/index.html
ニューヨークでは、タイムズスクエアが、カーフリー(車両通行禁止)となって、10年が経過しています。
市運輸局のジャネット・サディック=カーン元局長。10年前、カーフリーは「常軌を逸した政策」と考えられていたと語る。今では多い日には46万人が訪れるタイムズスクエア。周辺地域の家賃も3倍に高騰した。同紙は「紛れもない成功策」と評した。
DAILYSUN
札幌では
道庁赤レンガ前の北3条通の一部を車両通行止めにし、広場化されました。
北3条広場(赤れんがプラザ)物語 道庁赤レンガ庁舎の目の前です
札幌大通まちづくり株式会社が札幌市より「都市再生整備推進法人」の指定を受け、国道 36 号に設置した「大通すわろうテラス」
最後に
自動運転車の実用化やmaasのような利便性の高いサービスが普及すれば、自家用車を保有する必要がなくなります。
自家用車が減り、道路の混雑も緩和され、4車線道路は、2車線で済むようになるでしょう。そのような未来が間もなくやってきます。
道路空間を再構築して、人や環境を重視した空間にしていくことは、今後重点的に取り組む施策となるでしょう。
駐車場を当初から設置しないカーシェア付き住宅も登場しています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54641980R20C20A1TJ1000/
好むと好まざるに関わらず、車との付き合いを考え直す時がくるでしょう。
-
前の記事
「バスより便利でタクシーより安い」AIデマンド・リアルタイム配車サービス、期待しています 2020.01.23
-
次の記事
カーシェアリングの話。タイムズは世界一のカーシェア事業者だった。 2020.02.13