basara88’s blog

札幌発 住みたいまちづくりのヒント

土地の境界について考えた。災害で境界がずれたら

地震による大規模な被害のあった清田区里塚地区ですが、札幌市の地元説明会の資料に液状化により土地の境界が動いたので、工事に先立って境界の復元が必要だとの説明がありました。

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札幌市資料

 

 

そこで思ったのが、地球上のプレートは少しづつ変動しているのに、土地の境界とは何だろう?ということです。

疑問

・測量の技術が進化し、土地(筆)の各点には、地球上の座標が割り振られているから、機械的に復元できるのではないかとまず考えました。

しかし、法務局の見解では

・「広範囲にわたって地表面が水平移動した場合には、土地の筆界も相対的に移動したものとして取り扱う」

となっていて、どうも座標が絶対でもないようです。

 

 平成7年3月29日、民三第2589号法務省民事局長回答
1.地震による地殻変動に伴い広範囲にわたって地表面が水平移動した場合には、土地の筆界も相対的に移動したものとして取り扱う。
2.なお、局部的な地表面の土砂の移動(崖崩れ等)の場合には、土地の筆界は移動しないものとして取り扱う。

 

 また、災害復旧にあたっては、境界の目印となるものの保存に留意するようにと注意喚

起されています。

平成28年4月21日法務省民事局 災害復旧における境界標識の保存について

 平成28年熊本地震による被災地において,今後,がれきの除去や倒壊家屋等の撤去等の復旧作業が見込まれるところですが,復旧作業に際しては,土地にコンクリート杭,金属鋲などが埋設されていないかどうか注意するようお願いします。
 これらは,土地の境界を示す「境界標」であるかもしれません。
 境界標は,たとえ地震により位置がずれていたとしても土地の境界を特定するために役立つもので,紛争の予防・解決にも重要な役割を果たします。今後の被災地の復興のために,可能な限りその保存が図られるよう配慮をお願いします。
 境界標識のほか,塀・石垣の基礎部分や側溝なども土地の境界を特定するために役立つものですので,可能な限りこれらの保存についても,留意されるようお願いします。

 

 

 復元に際して考慮しなければならないもの

 どうもはっきりしないのは、法務局に登記してある図面(地積測量図)の土地と所有権上の土地が一致していないことが原因と思います。

従前、地積測量が行われ、境界がきちんと整備されていれば、復元は早いでしょう。

 

 一致しない原因としては

・もともと境界がはっきりしていなかった。紛争があった。

・地形や地物を目印にしていたが、時間の経過とともに目印がなくなった。

等が考えられます。

 

 境界がはっきりしない地域では、時間をかけて関係地権者が合意できるような方法でまとめるしかないでしょう。

例えば

 土地の形状や位置が多少法務局の図面と変わっても

・従来から境界として認識されている塀や境界石などの目印を手掛かりにする

・面積が減らないようにする(減る場合は公平に減らす)

・道路の位置が変わって塀などが飛び出るような場合は、確認書を締結し、建替えの時

に下げるなどです。

  まとまって、登記を変更すれば、法務局と所有権の土地が一致するようになります。

まとめ

境界が確定できずに道路の位置が決まらず、災害復旧が大幅に遅れた例もあるそうです。

国土交通省では、土地や境界を確定させるため地籍調査をするように自治体に働きかけています。

災害対策は、身近なところからやっていくのも大事なんですね。

 

 

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